実務経験ゼロからの法務転職(派遣社員編)

法務のキャリア

はじめに

法務の求人は一定の実務経験を求められていることが多く、法務未経験から法務職を獲得するのは簡単ではありません。

この壁を乗り越える方法として、今回は派遣社員から法務に入るルートをご紹介します。

このルートのメリット・デメリット

メリット

  • 派遣先による選考がない(という建前になっている)ため、面接の負荷がかからない。
    • ほぼ必ず「顔合わせ」「業務説明」といった場が設けられ、会社によっては選考に近いやり取りがなされてしまうこともありますが、派遣先は派遣社員を選考することができないことが派遣契約の基本的な枠組みである以上正社員としての面接よりもずっと負担は軽くなります。
  • 雇用よりも契約が流動的な分、入社のハードルが低い。
    • エージェントから「法務を紹介できる会社がない」と言われてしまう経歴であっても、派遣社員であれば紹介を受けられるケースは少なくありません。
  • 実務経験さえ付けられれば、次は正社員を狙える。
    • 過去在籍していた企業では、法務部で積極的に派遣社員を起用していたのですが、派遣社員が退職する理由の多くは「正社員としての採用が決まったから」でした。
    • いずれも安定した大企業や伸び盛りのIT企業など、良い転職先だと思った記憶があるのですが、これは職務経歴の有無に加え、派遣社員として日々の糧を得ながら転職活動をするため、焦って転職先を決める必要がないということも寄与したのだと思います。

デメリット

  • 作業系のタスクが多い
    • リーガルチェックのようないわゆる法務業務を未経験の派遣社員に任せる会社はあまりないため、少なくとも入社後しばらくは締結済み契約書のPDF化や書面のデリバリーなどの作業が主業務になり、OJTとしての効果は薄いことは覚悟する必要があります。
    • とはいえ、少人数で回していることが多い法務部門においては、仕事ができる派遣社員に作業だけやらせる余裕はないはずなので、日々の作業をミスなくスピーディに処理する姿を見せていれば、難易度の高い業務も徐々に打診されるようになるはずです。
  • 契約期間が限られている/派遣切りのリスクがある
    • 派遣社員の性質上、契約が更新されるかは確実ではなく、業績悪化や休職していた社員の復帰等によって人員調整が必要になった際に真っ先に調整対象になるのは派遣社員です。
    • そのため、仮に環境や仕事内容に恵まれている職場であっても、正社員化の芽が薄いのであれば、一定の実務経験を得られたら業務と並行して正社員としての選考を受け続けることをお勧めします。

どう動けばよいか

エージェントと異なり、募集企業はとりあえず大手の派遣会社に求人を出す傾向があるため、大手の派遣会社に登録し、派遣先が法務部の仕事を探している旨を伝えましょう。

  • リクナビ派遣
    • 言わずとしれたトップ企業。
    • 法務で仕事検索可能。
    • 事務系職種以外にも、契約書レビューなどの仕事も募集されている。
  • アデコ派遣
    • 法務で仕事検索可能。
    • 事務系職種以外にも、契約書レビューなどの仕事も募集されている。
タイトルとURLをコピーしました